事業化参考資料

山仙プール式炭化平炉

山本粉炭工業は、高品質の炭を安価に製造する炭化方法として平炉の研究を二十数年間に渡って続けてきました。その結果「山仙プール式炭化平炉」による炭化技術を確立し、特許「炭化物生成窯」を取得するに至りました。
この炉は、炭となる材料が「空気を遮断する」役割と炭化するための熱エネルギーを供給する役割を自ら担い、外部からの熱エネルギーなどを一切必要とせず、約90cmのコンクリートブロックを並べて幅5m×長さ7m×深さ0.9~2.7mの炉を形成し、その中への原料の投入を一般の作業機械を駆使して能率的に4~5回繰り返し、1週間で凡そ10トンの粉炭を生成します。

研修で取得する広範囲な管理作業技術

簡単な作業のように見えますが色々な種類の原料(木材、竹、植栽残渣、食品残渣など)や色々な大きさの原料を、開放された大きな窯の中で均質に炭化すること、製品がいつも同じであること、必要に応じて炭質を調整すること、など経験と訓練がなければ管理できない職人技の技術が要求されます。

安価に生産するための立地条件

高品質の粉炭を安価に製造するためには、原料の搬入、原料の貯蔵、出来上がった製品の管理、搬出に適した場所であると共に、一般の作業機械が稼働する程度の騒音、煙突から排出される排煙、等を周辺住民と共有できる場所であることが重要です。
場合によっては、周辺住民との間で協定を結ぶこともあります。

廃棄物処理工場とは一線を画する工場管理

粉炭製品の出荷先では土壌改良、水質浄化、飼料添加、住宅関連など、人の健康に直接・間接的に関連する用途に使用されます。
粉炭の原料が混ざり気のない自然物であること、廃棄物などが混入しないこと、汚水などが流出していないこと、異常な悪臭などを発生しないこと、等々、環境関連法令は基より生活環境の保全に注力して、消費者の信頼に応えられる工場管理で製品の信頼性を得ることが重要です。