粉炭給与試験は、牛舎内の糞尿及び堆肥の臭いの軽減と整腸作用による飼育牛の増体成績の向上を目的に、島根県中山間地域研究センターにおいて、有限会社山本粉炭工業の粉炭を使用して粉炭の飼料添加試験が行なわれた。
粉炭給与試験牛は、平成11年生まれの和牛繁殖牛の老廃肥育牛2頭で、一頭を粉炭給与試験牛、他の一頭を対照牛とし、それぞれ単房で飼育された。
給与飼料は、肥育後期用配合飼料を10kg/頭・日(朝・夕2回給与)とイタリアン乾草 2kg/頭・日が給与され、その時の粉炭の給与量は飼料給与時に配合飼料の0.5%であった。右の写真は、粉炭給与試験牛となった「まいくろなみ号」である。

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粉炭給与試験成績

1)糞の性状
粉炭給与試験牛、対照牛ともに試験期間中には下痢便を認めなかった。しかし、対照牛では軟便を試験期間中に4回認めたが、粉炭給与試験牛では軟便を認めなかった。なお、対照牛の軟便は全てが一日限りのものであった。
2)敷料及び牛房の臭い
軟便や下痢便がほとんどなかったため、また敷料が「竹パウダー」であったため牛房において悪臭は感じられなかった。特に試験期間中に正常な糞であった粉炭給与試験牛の敷料では悪臭は殆ど感じられなかった。
3)増体試験
給与試験期間(180日)の増体重は、粉炭給与牛が182kg、対照牛が144kgであり、期間中のDG(一日当り増体重)が1.01kgと0.80kgとなり、粉炭給与牛が上回った。

考察

本試験は、島根県中山間地研究センターで行なわれたもので、次のように考察されました。
今回の給与試験は試験区一頭、対照区一頭であるため、成績から個体要因の影響を無視出来ないが、同一牛舎で飼養している繁殖牛及び肥育牛での下痢や軟便の発生頻度、また敷料の臭いの状況と比較すると粉炭の消臭効果はかなり期待できると考えられる。
整腸効果についても軟便を認めなかったこと及び期間中のDGが対照牛の0.80kgに比較して0.20kgも上回ったことから期待できると思われる。